参議院 House of Councilors

 2007年参議院選挙の結果を見て、
「与党が大敗し、政権運営が困難になった」とするネガティブな報道が多いですが、
ここは、前向きに判断したい。
 これで、むしろ、民主主義は前進したと。
私は、かねてから参議院の重要性について考えていました。
「もっと、参議院を大事にすべきだ」と思っていたのです。
 にもかかわらず、現状では、
「参議院は、衆議院の下請けのようなもの、
あるいは参議院は、衆議院の追認機関、
参議院は、消化試合のようなもの」といった具合に、
極めて、参議院の存在が軽視されている状態でした。
私は、これに対し、民主主義の危機であると感じていました。
 今回の選挙結果によって、
「衆議院の第1党」と「参議院の第1党」が異なることになりましたが、
これが、参議院の形骸化を防ぐことになると期待しています。
 「与党は、参議院において、少数与党になった」と悲観する声が多いですが、
そもそも、多数与党ならば、誰だって、政権運営できます。
 少数与党になってこそ、腕の見せ所と思うべきです。
「少数与党で苦しい」と言う指導者は、
自分の実力のなさを公言しているようなものです。
 民主主義の本質は、討論と説得です。
つまり、民主主義は時間がかかるのです。
 しかし、最近の政治指導者は、議会対策をおっくうがる人が多いのです。
これは、最近の政治指導者が、「温室育ち」であることの証明です。
 「明日から、最強の議会と戦うぞ。うれしくて眠れない。ワクワクする」
このくらいの気概がなければ、本来、国の指導者にはなれないのです。
 しかし、最近は、そういう気概を持った指導者が少ないのです。
だから、最近の政治家は、小さくなったと書いているのです。















































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